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【お知らせ】ドローンとAIを使った水田の灌漑管理で温室効果ガス発生を抑制|経産省主催のアフリカDXプロジェクトに採択

AIと航空宇宙技術でグローバルヘルスや気候変動課題に取り組むSORA Technology株式会社(本社:愛知県名古屋市、Founder兼CEO:金子洋介、以下ソラテクノロジー)は2024年8月、経済産業省が主催するデジタル等イノベーティブな手段による社会課題解決を通じた、アフリカの持続可能な成長に取組む事業の創出に向け、ビジネスモデル検証・現地動向・ニーズ等の調査を支援する「アフリカ市場活力取り込み事業実施可能性調査事業(AfDX)」に採択されたことをお知らせします。
ソラテクノロジーは、ガーナ共和国、シエラレオネ共和国、ケニア共和国、モザンビーク共和国を対象に、無人航空機(UAV)を使った広範囲の水田の空撮と高解像度の解析を通じた、水田の排水や生育管理記録の取得と、それに伴うカーボンクレジットの創出事業のニーズ確認及びフィージビリティ調査を実施します。

◾️採択内容

採択時期:2024年8月1日
対象国:ガーナ共和国、シエラレオネ共和国、ケニア共和国、モザンビーク共和国
事業詳細:
稲作を行う過程で水田から温室効果ガスの一種であるメタンガスが発生します。日本の稲作で伝統的に行われている中干しやAWD灌漑*を行うと、メタンガスの発生を抑制することができ、地球温暖化の抑止に繋がります。こうした中干しやAWD灌漑に対して、高精度・広範囲なUAV空撮・解析技術を活用して排水・水深の定量化を行い、カーボンクレジット創出を支援する事業です。
コメの需要が急拡大しており、メタンに関する懸念も高まる一方で、各国政府により野心的なCO2削減目標も掲げられているアフリカにおいて、メタン生成を抑制した稲作手法の拡大は大きなインパクトをもたらすことが期待できます。

AWD=Alternate Wetting and Drying 間断灌漑と呼ばれる水田の水管理技術。水田の土壌を乾燥させた後、湛水する作業を一作期中に数回繰り返すことで、メタンの排出量が抑制される。

令和6年度採択企業一覧:https://afdx.go.jp/company.html

下記の画像は、水田を空撮し解析したもので、排水が終わっていない部分は赤橙に、排水が完了した部分は青で表示されています。このような解析技術を基にして、質の高い水田の排水状況に関する高精度・高解像度なモニタリングを実施します。これにより、農家の負担と偽造の懸念が大きいカーボンクレジット取得のための「根拠データ」の課題を解決し、より迅速なカーボンクレジット創出を目指します。

◾️アフリカの稲作における課題

人口の急増および食生活の変化により、アフリカにおけるコメの需要は極めて高まっており、国際稲研究所(IRRI)によれば、米の生産量は2008年の13.7トンから2018年は27.9トンと2倍超となっています*。稲作の増加に伴い、稲作時に水田から発生するメタンの排出量の増加も深刻化しており、メタンの増加は地球温暖化に深刻な影響を与えています。このため、メタンの生成を抑止しながらコメの生産量を増やす施策が喫緊で求められています。
また、アフリカでは多くの農家が小規模で農業を行っており、生産量を増やそうにも資金的な面で大規模な投資を行うことが難しい状況です。カーボンクレジットの創出による収益を農家に還元することで、資金面の課題を解決することが期待できます。

国際稲研究所(IRRI):https://www.irri.org/where-we-work/countries/africa

◾️AfDXとは

市場開拓余地が大きいアフリカでの日本企業のビジネス展開を支援するプロジェクトで、経済産業省が主催しています。アフリカに進出する日本企業への足掛かりを作り、日本と相手国、そして日本国内企業同士の連携等の方法を活用しつつ、デジタルなどのイノベーティブな手段による社会課題解決を通じて、持続可能な成長に資する事業の創出と日本企業のアフリカ展開を支援します。

ウェブサイト:https://afdx.go.jp/about.html

◾️ソラテクノロジーについて

「宙(SORA)」から人の生き方に変革を」をミッションに掲げ、ドローンなどのエアモビリティによって「世界のどこでも安全で豊かな社会」を実現します。ドローンとAIを用いて世界三大感染症の一つのマラリア対策をメイン事業としているスタートアップです。
https://sora-technology.com/

本件に関するお問い合わせ先
SORA Technology株式会社 広報:佐藤
E-mail:ichiho.sato@sora-tech.com

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