社会的課題の解決に寄与するサービスデザイン部門

応募総数121カ国、2700超プロジェクトから選定

AIと航空宇宙技術でグローバルヘルスや気候変動課題に取り組むSORA Technology株式会社（本社：愛知県名古屋市、Founder兼CEO：金子洋介、以下ソラテクノロジー）は、iFインターナショナルフォーラムデザイン（ドイツ・ハノーバー）主催の「iFデザイン賞（iF Design Award）」において、ソラテクノロジーがグローバルサウスで展開しているドローンとAIを使ったマラリア対策事業が「iFデザイン賞2024」の特別部門「ソーシャルインパクトプライズ （Social Impact Prize）」を受賞したことをお知らせいたします。
この賞は社会的課題の解決に寄与するサービスデザインを表彰するもので、デザインの力を通じて持続可能な社会やより良い未来の実現を目指しているプロジェクトやアイデアに与えられます。今回は121カ国から2,700を超えるプロジェクトから応募があり、合計26のプロジェクトが受賞（賞金総額100,000ユーロ）しました。

「iFデザイン賞（iF Design Award）」とは

「iFデザイン賞」は1953年に設立された国際的なデザイン賞で、ドイツの国際的なデザイン組織である iF International Forum Design GmbH によって運営されています。
製品デザイン、コミュニケーションデザイン、建築、サービスデザイン、UX/UIデザインなど、さまざまな分野で優れたデザインを表彰し、ドイツの「レッドドット・デザイン賞（red dot design award）」、アメリカの「IDEA賞（International Design Excellence Award）」と並び、世界三大デザイン賞のひとつに数えられる権威ある賞です。

リンク：iFデザイン賞（iF Design Award）

ソーシャルインパクトプライズ (Social Impact Prize)とは

iFデザインアワードの特別部門であり、社会的課題の解決に寄与したり環境問題に取り組んだりするプロジェクトのデザインを評価・表彰するものです。社会的影響力や革新性、さらに実現可能性に加えてデザインの質が審査基準となっています。
国連が定める「持続可能な開発目標 (SDGs)」と密接に関連し、特に以下の目標を意識したプロジェクトが評価されます。

リンク:ソーシャルインパクトプライズ (Social Impact Prize)

ドローンとAIを組み合わせたマラリア対策

マラリア対策の一つであるLSM*にドローンとAIを用いることで、LSMを効率的かつ効果的に実行することを目指しています。
ドローンで上空から発見した水たまりをAIの画像認識でスクリーニングし、ボウフラが生息しているかどうかのリスク判定を行います。ボウフラの生息リスクが高いと判定された水たまりにのみ殺虫剤を散布し、媒介蚊の発生を抑制します。
全ての水たまりに殺虫剤を散布していた従来の方法と比べて、高リスクの水たまりにだけ殺虫剤を散布するため少ない人手で実施できることに加え、殺虫剤散布量が減少することで環境負荷の軽減が期待できます。

LSM＝マラリア媒介蚊の幼虫（ボウフラ）が生息する水たまりに殺虫剤を散布してボウフラを駆除する手法。これまでは人海戦術で水たまりの探索と殺虫剤散布を行っていたため、多くの人手と時間が必要で、費用対効果が低いものと見なされていました。

ソラテクノロジー紹介ページ：Drone and AI surveillance for eliminating Malaria

ソラテクノロジーについて

ドローンとAI技術を活用し、気候変動や健康リスクといったグローバルな課題に取り組み、次のような領域でソリューションを提供しています。

1.感染症対策
SORA Technologyは、マラリアやコレラといった感染症の拡大を防ぐための予測システムや防除支援システムを開発しています。AIを活用し、気候データや感染パターンを分析することで、地域や時期ごとの感染リスクを予測し、迅速な対策を可能にします。

２.農業分野での温室効果ガス削減
特にメタンガスの削減に注力し、農業活動から発生する温室効果ガスを監視・削減する技術を提供しています。ドローンを使ったデータ収集とAI解析により、効率的かつ持続可能な農業を支援しています。

3.災害対応と気候変動への適応
気候変動によって増加する自然災害（洪水や干ばつなど）への対応策をサポートし、地域社会が災害や疫病に強くなるためのソリューションを提供しています。

これらの取り組みを通じ、SORA Technologyは「災害や疫病に強い持続可能な社会」の実現を目指し、グローバルな健康と気候変動の課題解決に貢献しています。

本件に関するお問い合わせ先
SORA Technology株式会社　広報：佐藤
E-mail：ichiho.sato@sora-tech.com